ClearAI編集部|2026年10月29日
発表日:2026-10-27/モデル公開
Liquid AIは2026年10月27日、小型モデル群「LFM3」を公開しました。文章、画像、音声などを扱う約20億パラメーター級のモデルをそろえ、用途に合わせて選び、端末側で動かす方向を打ち出しています。重みは公開され、Hugging Faceなどから利用できると案内されています。
AI生成のイメージ。実際の製品画面・導入現場・実測結果を示すものではありません。
大きなモデルを呼ぶ以外の設計
発表によると、最初のモデル群は共通の基盤から派生した6種類です。テキストモデルは4ビット精度で約1GBに収まるとしています。ただし、この値はモデルの説明であり、アプリ全体のメモリー使用量や、あらゆる端末で快適に動くことを示すものではありません。性能や速度についても、提供元の測定条件を離れて一般化することはできません。

AI生成のイメージ。実際の製品画面・導入現場・実測結果を示すものではありません。
実務での検討ポイント
以下はClearAIの見立てです。端末で動くAIを検討する価値があるのは、単純にクラウド料金を減らしたい場合だけではありません。通信が不安定な場所、応答を待ちたくない操作、取り扱う情報の送信先を限定したい仕事では、処理をどこに置くかが製品設計そのものに関わります。
例えば、倉庫の作業端末で入力内容を整える、写真を用途別に分類する、定型文書から確認項目を抜き出す、といった限定的な機能が評価の入口になります。これはLFM3で効果を確認済みの導入事例ではなく、検証テーマの例です。必要な入力と出力を小さく決めることで、汎用チャットの印象とは別に適合性を測れます。
評価では、正答率だけでなく、初回起動、応答時間、電池消費、発熱、同時に動く業務アプリへの影響も見ます。簡単な入力だけではなく、暗い写真、雑音を含む音声、誤字のある文書など、現場で起きる条件を含めることが重要です。
また、端末内で推論する構成でも、ログやバックアップ、更新機能が外部通信を行う可能性はあります。「ローカルAIだから情報が一切外へ出ない」とは決めつけず、アプリ全体の通信経路を確認する必要があります。

AI生成のイメージ。実際の製品画面・導入現場・実測結果を示すものではありません。
公開モデルでも利用条件を確認
LFMには独自のライセンスがあります。公式料金案内では、年間売上高が1,000万米ドルを超える企業の本番利用について有料ライセンスへの問い合わせが示されています。公開された重みを入手できることと、無条件に商用利用できることは同じではありません。
小型モデルの採用は、大型モデルとの優劣を一度で決める話ではありません。端末で完結できる処理と、人の確認や別の処理へ渡す部分を分け、品質と運用負担を合わせて判断することが実用化への近道です。

AI生成のイメージ。実際の製品画面・導入現場・実測結果を示すものではありません。
